服装頭髪検査で起きた事件 関東の県立高校
「地毛です」
彼女はそのように主張しましたが、体育の先生はちょっと残ってと言って、
染めている生徒たちと一緒に残したのです。
彼女の場合は訳あって日に焼けることがあるからか、ところどころ明るい部分があり、見分けがつきにくかったのでしょう。
でも、大勢の生徒がいる前で髪を染めている人であるかのように引き止めたのは
問題があると思いませんか?
彼女がそうであったかは定かではありませんが、
染めていると誤解されて引き止められただけでも精神的苦痛を受けずには済みません。
彼女の場合は、あとから話を聞いてもらえたのか黒染めを回避できて一件落着でした。
先生方は、染めていると誤解されてしまう生徒に苦痛を与えないようにするため、黒くない地毛の人に対して前もって知らせてもらうなりすればよかったのです。
もしくは、その場で引き止めずに書面など他の生徒に知られない形で、「もう少し話を聞きたい」などと伝えるようにする方法もありました。そうすれば、このような事件は起きずに済んだはずです。
彼女と同じく生まれつき茶髪である人として、
私だけ服装頭髪検査をクリアして先に楽になってしまった
という余計な罪悪感に囚われることもなかったのです。
服装頭髪検査で、引き止められていながら黒染めを回避していると、
新たな誤解を生みそうでゾッとします。
あの子は、先生たちにいろいろ怒鳴り散らして特別に見逃してもらったなどと
根も葉もないうわさが広まっていじめにつながるという、
最悪の結末になりかねないかもしれません。(※私の被害妄想ですね。すみません。)
高校の同級生も先輩も後輩も、優しくて思いやりのある方々でしたので
悪い方向にはいかずに済んだのでしょう。
黒くない地毛の人にとって服装頭髪検査はデリケートな問題です。
極端な話が、それがきっかけで悪い方向に変わりうるものですから。
素人判断の服装頭髪検査は危険も伴います。
服装頭髪検査をする以上は、
同時に必要な配慮を欠かさず行うことが
求められると思います。